お焼香

お焼香

以前から火葬車にマッチしたコンパクトな焼香セットが無いか探していたんです。

用事があり、ふと立ち寄った南海岸和田駅近くの「加守田仏具店」さんで聞いてみたら、ありました!

ピッタリの大きさ、火葬車用に作られたのではないかというサイズ感!

なぜ焼香セットを探してたかというと

宗派によっては、「線香の本数は1本でないと、煙が複数あり天国への道を迷う」という事をよく聞きます。

「わすれな草」では、宗教フリーとして、特定の宗教や宗派の作法を用いていませんので、

ご希望の方に線香をあげていただいておりましたが、お焼香にアップグレードしました。

オイオイ!「お焼香にアップグレード」って、なんで「お焼香」の方が格上やねん!

と思った方、引き続き読み進めてください。

お香とはなに?

まず「お焼香」と「お線香」の違いの前に「お香」とはなにか確認しましょう。

「香」の歴史はかなり古くメソポタミア文明や古代エジプトでも用いられていたようです。

「香」を用いる事で、その香りで悪臭を防いだり、虫を除けたり、心地よさをもたらす癒しの効果、医療的効果、などがあるそうです。

また、宗教的には魔除けの意味もあり、仏教はもちろん、キリスト教でも振り香炉などに用いられています。

ローマ教皇が教徒などにブラブラ振っているやつですね。

今回は仏教的観点からですと「お香」を焚くと

「不浄を払い身を清めてくれる」

「故人にとってのたべものを供える」

という意味合いがあるそうで「お香」の良い香りを、お供えしたいですね。

「お香」にも五味があり「あまい・すっぱい・からい・しおからい・にがい」

というイメージがあるそうで、意識して香りを感じてみると良いかもしれません。

「お焼香」と「お線香」

本題の「お焼香」と「お線香」についての違いは、成り立ちの話になります。

もともと「香」はさまざまな樹木の皮や、葉、根、動物性のものの香りを用いていましたが、

仏教の発祥地のインドでは、香木の産地であることから「お香」を焚くようになりました。

その後、日本に仏教が伝来して、さまざまな「お香」が「抹香」として焚かれていましたが、

焚かれている持続時間が短い「抹香」から改良された「お線香」が室町時代には大陸から伝来したと考えられています。

江戸時代には、国産できるようになった「お線香」は大衆にも広まったようです。

という訳で

「お焼香」と「お線香」の格差はない、という考えもありますが「わすれな草」では、お手軽に改良された「お線香」よりも特別な「お線香」を格上と位置づけて、お焼香にグレードアップしました。

だって、「お焼香」の方が深い香りがするし高いです!

それに、お葬式では「お焼香」で、日常の供養は「お線香」ですもんね。

もちろん「お焼香」は宗教的な意味合いが強いので、希望されない方は仰ってください。

ただ、魔除けや、心地よさをもたらす癒しの効果、を考えると宗派をこだわらず、

仏教的な「お線香」ではない「お焼香」をするのも良いと思います。

また、骨壺を収める骨袋も仏教っぽくないタイプもありますので、ご希望であれば仰ってください。

P.S.厳密な意味合いや時代背景などに違いがあれば、ご指摘いただければ投稿修正いたしますのでご容赦ください。

 どうぶつのおくりびと